「よっしゃ、今日は調子いいぞ!自己ベスト更新間違いなしや!」
・・・あれっ、なんか調子がおかしいな。。。
調子が良かったはずなのに急に足が動かなくなる・視界が狭くなって頭が回らなくなる。
マラソン中に起こってほしくないことランキングみたいなのがあれば確実に上位に入ってくるのが、
エネルギー不足
足が動かなくなるだけなら良いですが、最悪の場合には意識を失って病院に搬送されるなんてことも。
どのマラソン大会でも少なからず体調を崩してリタイアをする方がいるのが実際です。
これを回避するためには、マラソン中もしっかりとした栄養補給をすることが大切です。
今回は、マラソン中にどれくらいエネルギーが必要なのか、どんなタイミングで摂取すれば良いかを紹介していきたいと思います!
目次
マラソン完走に必要なエネルギー
大前提として、
「人間には、フルマラソンを完走するだけのエネルギーを貯蓄しておくことはできない!」
これはきっちり把握しておきましょう!
人間が体内に貯蓄することができるエネルギー量は、約2,000kcalが限界です。
しかし、フルマラソンを完走しようと思うと約3,000kcalが必要となるため1,000kcal程度不足するということになります。
男女や体格によっても消費エネルギーは異なるため一度、ご自身の消費エネルギーを計算してみましょう。
消費エネルギーの計算方法がわかりません!!
任せてください!
この後、計算方法を伝授します!
消費エネルギーを計算しよう
消費エネルギーを計算する際には、“METs”を用いた計算方法で算出していきます。
計算式は、
消費カロリー = METs × 時間 × 体重(kg) × 1.05
これで計算することができます。
ここで必要とされる、「METs」は以下の通りです。
速度 | おおよそのタイム | METs |
6.4km/h | 6時間30分 | 6.0METs |
8.4km/h | 5時間 | 9.0METs |
9.7km/h | 4時間20分 | 9.8METs |
10.8km/h | 4時間 | 10.5METs |
11.3km/h | 3時間45分 | 11.0METs |
13.8km/h | 3時間 | 12.3METs |
引用:国立健康・栄養研究所 改訂版「身体活動のMETs表」より
<体重60kgのランナーがサブ5を目指す場合>
9.0(METs) × 5(時間) × 60(kg) = 2,700(kcal)
上記の通りの消費カロリーとなるため、約300kcalが不足することになります。
「なんだ、たった300kcalか」と思ったあなた!
侮ってはいけません。
たった300kcalを甘くみたがあまりゴール直前でリタイアなんてことになってしまうかもしれませんよ?
初マラソンとなる方や記録更新を目指している方は、自分が一体どれくらいのエネルギーが必要となるかは計算しておきましょう!
マラソンに必要なエネルギー
そもそも、スポーツにおいてどのようなエネルギーが必要となるのでしょうか?
主に必要なエネルギーは以下の通りです。
- 糖質
- 脂質
「ハンガーノック」に気をつけて!
スポーツ(特にマラソンやトライアスロンなど)をしていると時折耳にする言葉が、
「ハンガーノック」です。
・・・なんか、かっこよくない?
いいえ! 言葉はかっこいいですが内容を知るととても恐ろしいことが分かります。
体内で貯蓄している糖質(グリコーゲン)を使い切ることで、
低血糖状態に陥り運動を継続することができない状態
簡単に例えると、「自動車のガス欠」のような状態になります。
自動車の場合、ガス欠になるとエンジンがストップしてしまいますが、
人間はかなり精巧な生物なので、エネルギーが不足すると自らの筋肉を分解してまでもエネルギーを作り出そうとします。
この状態までなってしまうと、かなり危険な状態ですので、しっかりとした予防が必要となります。
ハンガーノックの症状としては、
- めまいやふらつき
- 極度の倦怠感や体力低下
- 集中力の低下
- 不安やイライラの増加
- 手足のしびれ
- 頭がぼーっとする感覚
- 吐き気
このような症状が出てきた時は、休息をしながらなるだけ早く糖分を摂取してください!
栄養補給の方法
正しいタイミングで食事を摂ることで、レース中のエネルギー不足を防ぐことができパフォーマンスの最大化をすることができます。
今回は、大会前や大会中の食事をどのようにすれば良いかを紹介していきます。
大会前
レース前は、スタートの3~4時間前にしっかりとした食事を摂っておきましょう。
なぜ、3~4時間前なのかは食事をしてから胃で消化されるまでに3~4時間程度かかるためです。
朝食は、基本的に食べ慣れたものを食べると良いのですが
- ご飯
- パン
- 麺類
が良いでしょう。
さらに、レースの直前に栄養補給をしておきたい場合には
- ゼリー
- チョコレート
- バナナ
といった、「消化の速度が速い・糖質が多い」ものを摂取することをおすすめします。
大会中
大会前にコースのエイドの場所やどんな種類のものがあるかを確認しておきましょう。
各大会では、沿道に「エイド」と呼ばれる補給食をいただける場所があるのでそこをうまく使いながら完走を目指していきます。
しかし、それだけではエネルギーが足りるとは限りません。
なので、
10kmごとの補給もしくは1時間ごとの補給
をおすすめします。
大会後
大会後は、しっかりと食事を摂るようにしましょう。
「走った後でなかなか食べられない!」
という方もいると思います。
確かにしんどいかとは思いますが、必ず十分な食事を摂ることをおすすめします。
レース中に栄養補給を出来ていても、失われたエネルギーはかなり多いです。
翌日以降の体調にも関わってきますので、苦しくてもレース後の食事は怠らないようにしましょう!!
僕は、マラソン完走のご褒美は焼肉と決めています(笑)
おすすめのエネルギー補給食
SAURUS
様々なスポーツ選手や学校にスポンサー提供されている会社です。
大会前・大会中・大会後に必要とされるエネルギーを摂取することができます。
ジェルタイプなので、食べやすく収納しやすいメリットがあります。
アミノバイタル
スポーツ時の栄養補給といえば、という定番の商品ですよね。
こちらも完走するために必要な物をセットで揃えることができるのでおすすめです。
僕個人としては、顆粒タイプの物はちょっと苦くて苦手です。(笑)
まとめ
今回は、マラソン完走には欠かせない栄養補給について紹介してきました。
完走のためには、走力はもちろん適切な栄養補給は絶対に欠かせません。
ゴール直前でのリタイアなんてことがあった日には、悔やんでも悔やみきれないと思います。
僕も初めてマラソン大会に参加した際、様々な理由でリタイアしてしまっている方を多くみてきました。
たくさん準備してきたことを、しっかり発揮するためにも栄養補給はしっかりしていきましょう。
皆さんが、どんどん自己ベストを更新できることを楽しみにしながら僕も練習に励んで行きたいと思います!
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